あらためて感じた「地域で暮らし続ける支援」の大切さ
お久しぶりです。6月に別府で開催されました日本老年看護学会に訪問看護ステーションほの花として大分大学の協力のもと過疎地域における終末期看護の事例報告を行いました。
今回ご報告したのは、ほの花をご利用された方が、人生の最期の1週間までご自宅で暮らし、その後、病院ではなくナーシングホームで看取りを迎えられた事例です。
その過程で、私たちがどのようにご本人と夫の思いに寄り添い、葛藤を支え、地域住民や多職種く方々と協力し、意思決定支援を行ってきたのかを発表しました。
発表前はとても緊張していましたが、会場では多くの看護師の皆さまが関心を寄せてくださり、中には涙を流しながら耳を傾けてくださる方もいらっしゃいました。
このテーマが、現場で日々悩みながら支援を続ける多くの方々にとって、切実で大切な課題であることを改めて実感しました。
統計では、「最期まで自宅で暮らしたい」と望む方は約7割いると言われています。
しかし実際に、その希望がかなう方は2割から3割程度にとどまっているのが現状です。
特にこの県南地域は、人口減少が著しい地域です。
医療や介護の資源が限られる中で、「住み慣れた町で、自分らしく暮らし続ける」ということは、決して簡単なことではありません。
けれども私は、医療や看護の体制が充実していることと、その人が豊かに暮らせることは、必ずしもイコールではないと考えています。
大切なのは、その人が慣れ親しんだ場所で、慣れ親しんだ人たちや支援者に囲まれながら、残された時間をどう過ごしたいのかを一緒に考え、支えていくことです。
ほのはなは、開設当初から、地域で暮らし続ける支援とは何かを探究してきました。
「もう無理かもしれない」と諦めそうになる場面でも、そこにあるご本人やご家族の思いを丁寧に受け止め、できる限りその願いを支えていきたい。
誰かの“諦めない”を支援したい。
それが、私たちの変わらない思いです。
これは私個人の考えでもありますが、一人の患者さんが豊かに過ごせなければ、誰も本当の意味で幸せにはなれないと、ずっと感じています。
だからこそ、目の前の一人ひとりの暮らしに誠実に向き合い続けたいと思っています。
今回の発表は、私自身にとっても、この地域にこれからも尽力していきたいという決意を新たにする、大切な機会となりました。
これからもほのはなは、地域の中で、その人らしく暮らし続けるための支援を、丁寧に積み重ねてまいります。

